AIはマウントを取らない
坪田:僕は多くの生徒を指導してきましたけど、人間って結局、どんなに賢い人でも全員無知じゃないですか。
尾原:そうですね。どれだけがんばったって、知らないことはいっぱいあるよね。
坪田:そうなんですよ。世の中、山ほど現象が起きているので、それを全部認知するとなれば、神様しかいなくて。どんな人間でも無知で、「無知の範囲」が違うだけなんですよね。
例えば、超優秀な東大卒のお父さんであっても、最新のアニメのことは知らないかもしれません。でも、それを子どもがやたらと知っていると、「なんでどうでもいいことに関しては知ってるんだよ」と。
それって、自分が知らないことに対する抵抗でもあり、「こっちのほうが大事なんだ」と価値づけしている。AIって、ある意味そこがフラットなんですよね。
尾原:そうなんですよね。
坪田:フラットなところが、僕はAIを先生にする意味で、一番重要だなと思います。実を言うと、坪田塾でも特殊チームを作って、AIを塾の中でどう活用するか研究しているんです。
「今までこうやってきたからうまくいった」という経験は当然たくさんあるわけで、方法論が確立してるわけですよ。
尾原:確かに。
坪田:それを全部崩すつもりで、「特別チームを作ろう」と言って、研究しているんです。まさにそこで、『努力革命』も活用させていただいて、チームの子たちにちゃんと読ませて(笑)。
尾原:ぜひ(笑)。
坪田:これからの時代は、そうしていかないと。
尾原:そうなんですよね。