退職代行会社とは、自分から辞めたいと言い出せない社員に代わって、本人の退職の意思を会社に伝えるのが業務です。弁護士法人が運営する場合と、そうでない会社があります。

 弁護士ではない場合、粛々と退職の手続きを代行するのは大丈夫ですが、交渉事は非弁行為として禁止されています。具体的には未払いの残業代を取り返そうとか、パワハラについての謝罪を求めようといった場合は弁護士系の退職代行を使う必要があります。

 弁護士系は5~10万円、それ以外は2~5万円と報酬額が違う理由はそこにあるようです。

 さて、会社を辞めるのに退職代行を使うのは悪いことなのでしょうか?

 結論から言えば使ってもいいという話になるのですが、それを一部というかかなり多数派の管理職のひとたちはなぜ「悪い」ないしは「少なくとも気分が悪い」と考えるのか?3つの切り口で説明したいと思います。

視点1 善悪とは何か?

 あなたが管理職や先輩社員だったとして、部下や若手社員がある日、挨拶もなしに退職代行会社を使って辞めてしまったとします。それを「やり方が悪いぞ」と考える場合、それはなぜなのでしょうか?