「生活は続く」から始まるコメントと共に、毎日のように自炊画像をX(旧Twitter)にアップし続ける謎のインフルエンサー「湯が沸いた(@yugawaita)」氏。彼の投稿には常時数千を超えるリアクションがある。本記事では、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)の発売を記念して、謎のベールに包まれた「湯が沸いた」氏と料理への思いに迫った。【第1回はコチラ】
食器が自炊のモチベーションを左右する
――湯が沸いたさんにとって「自炊」とはどういうものなんでしょうか。
湯が沸いた(以下、湯):たまに質問みたいなので聞かれるんですけど、暇つぶしですかね。あとは、『孤独のグルメ』とかを見て、「これ作りてえな」とか「これ美味しそうだな」とか思った時に作っています。『美味しんぼ』とかもかなり参考にしていました。YouTubeだと、岡奈なな子さんのチャンネルも見ていました。自炊をする方なんですけど、いい意味でテキトーなんですよ。
――自炊で一番参考にしているのは『美味しんぼ』ですか。
湯:そうですね。コロナ禍では『美味しんぼ』のアニメを見ていました。Amazon primeとかで全部見放題の時があったんですよ。それでずっと見ていました。
――印象に残ってるお話しとかってありますか。
湯:ラーメンとライスを一気に食うみたいな話(註:29巻第1話「フランス料理とラーメンライス」)があるんですよ。その話の主人公が普通のサラリーマンで、好きな女の子とちょっと高級なレストラン行くんです。でも俺はラーメンとライスを一緒に食うのが好きなんだって、その女の子と一緒にラーメンライスを食べにいくんです。それをガーって食ってんのが美味しそうで。それで「肉のハナマサ」(註:首都圏に展開する業務用スーパー)でチャーシューとかを買ってきて煮込んで食べたりしました。
――レシピは自己流なのでしょうか?
湯:もう適当です。たまに分からない時とか、何の調味料を使ってんだろうなみたいな時は『クラシル』とかを見て参考にします。
――盛り付けも独特のセンスがある気がして。こだわりなどはありますか。
湯:食器ですね。この料理だったらこの食器を使うと美味しそうに見えるなとか考えます。例えばナポリタンだったら銀の皿みたいなのがあるじゃないですか。食器からこれ作りたいなっていうのもありますし。これ作ったら、この食器に乗せたいみたいな。チャーハンだったら八角形の皿だったり。合羽橋(註:プロ御用達の調理器具が揃う商店街)に買いに行っています。
――基本は合羽橋で買ってるんですか。
湯:合羽橋か、あとはリサイクルショップとか。リサイクルショップだと意外にもハイネケンのグラスとか、アサヒのちっちゃいグラスとかが80円なんかで売ってるんですよ。だから掘り出し物があるのが面白くって。