住宅ローンは「超お得に」保険に入れる

 加えて、もう1つの観点が保険です。住宅ローンを組むと基本的には団体信用生命保険(団信)というものに同時に加入します。これは借り手がもし亡くなったときにローン残債がゼロになる、という性質の保険です。これをベースに、これよりもさらに手厚い保険がつく住宅ローンの付帯保険というものもあります。

 たとえば、死亡しなくても、がんと診断されれば残債がなくなる、もしくは残債が半分になる、といった保険です。これは皆さんが、もし住宅を購入したあとに医療保険や生命保険に入る際、その保険料をわざわざ払うよりは、もちろん住宅ローンに組み込まれているほうがお得ですよね。

 仮に金利が0.1%高かったとしても、ローンに組み込まれている保険の分、結果的には保険がついているローンのほうが安いということもありますし、保障内容も入院や手術で数百万円受け取るよりも、ローンの残債4000万円が綺麗になくなる、というほうがインパクトは大きいです。

 このように住宅ローン選びとは、今の金利や直近の支払いの話だけではなく、将来の自分の健康不安やリスクに対する備え、それに対する保険、それらをどのように読み解くかによって最適解は変わってきます。審査に通りやすい人はネット銀行で組むのがいいですが、必ずしもそうでない人は、さらに選択肢も複雑化してきます。また、保険の内容をいちいち比較するのも難しいので、やはり、住宅のプロにしっかり相談するということが大事になっています。

 ここまでの話でおわかりのとおり、組むだけならただの事務作業ではありますが、ローン選びは簡単ではありません。必ず現行のローン事情に強い不動産営業やエージェントを活用するようにしましょう。