たとえば、「かき氷(25kcal)→いちご(50kcal)→ワイン(75kcal)→目玉焼き(100kcal)……日本酒(200kcal)……アップルパイ(300kcal)……ラーメン(400kcal)」といった具合です。これを見ながら走っていると、運動によるカロリー消費量が少ないことを痛感させられます。きっと、「30分も走っているのに、まだアップルパイレベルか」とか「これだけ走って汗をかいても、家に帰って唐揚げをつまみながらビールを飲んだら、それだけでカロリーオーバーになっちゃうんだな」などと考えながら利用している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 この消費カロリー表示システムの優れた点は、「運動で消費されるカロリー量が私たちが思っているよりもかなり低く、食事で摂取しているカロリー量が私たちが思っているよりもずっと高い」ということを実感できることです。こうした運動と食事の関係性はよく理解していない人が多いので、実際に走りながらこれを知ることができるのは非常に有意義。トレッドミルメーカーで、この企画を発案した人には心から拍手を送りたいところです。

 こうした運動と食事の関係性が理解できてくると、カロリーオーバーを運動でカバーしようという発想がなくなってくるはずです。「ちょっと食べすぎちゃったなあ」というときに、そのカロリーオーバー分を運動で落とそうとすると、気が遠くなるような量のエクササイズをしなければならなくなる。そのため、運動で何とかしようという発想自体がなくなってくるのです。

ランチは、カツ丼?それとも海鮮丼?
メニュー選びはロジカルダイエットのキモ

 このことをより具体的に分かっていただくために、「かつ丼」を例に挙げて説明しましょう。

 かつ丼はだいたい800~1000kcalくらい。まあ、かなり高カロリーなわけですが、ここでは、昼食に高頻度で1000kcalのかつ丼を食べていた人がいたとします。その人がダイエットを始めて、「さて、今日の昼食はどうしようか」と迷っていたとしましょう。

 ダイエット中であることを意識して、「海鮮丼」を選んだとします。海鮮丼だとだいたい500kcalくらい。そうすると「かつ丼→海鮮丼」で500kcalものカロリーを浮かせることができました。