「34点なのか84点なのか」
憶測が飛び交う寅子と優未のやり取り

 家でいとこたちに見守られながら、赤鉛筆を持って何か書き込んでいる優未。そこへ寅子が帰ってきて、優未はうれしそうにテストの答案用紙を見せる。そこには「84点」と赤い字で書かれている。いとこの兄弟も「優未、頑張ったでしょう?」と誇らしげ。

 しかし寅子は答案用紙をしばらく見つめてから、「間違えた部分はきちんと復習するのよ。そしたら次は100点だから」とだけ言うのである。優未は「はい!」と優等生らしく頷くが、そばにいるいとこや、寅子の弟・直明(三山凌輝)はやや怪訝な表情をしている。

 このシーンについて、多くの人が「子どもはまず褒めてあげなよ‥‥」と感じたようである。さらにこの翌朝、寝坊した寅子は優未を学校に送ることができない。「いいの?お母さんに送ってもらわなくて」と心配する直明に向かって、「だって優未とじゃキラキラしないから」と言うのである。

 優未は寅子には「お姉ちゃんだから送ってくれなくて平気」と強がるが、他の家族にはしっかり不満を漏らしている。その姿に不安を覚える視聴者は多く、そのうちグレてしまうのではないかとさえ予測されている。

 ただし、テストの点数については視聴者によって解釈が分かれている。優未は本当に「84点」を取ったのか否かである。画面に大きく映し出された点数の「8」の赤字が、少し歪に見え、「3」に書き足して「8」にした形跡があるようにも見えるのである。

 このことから、寅子は「34」が「84」に書き換えられていることに気づいて優未を褒めなかったのだとする、寅子擁護派の声がある。この伏線は今週中に回収されるかもしれないが、この原稿を書いている7月4日の時点では、34 or 84問題は霧に包まれている。