株主総会2024#11Photo:Westend61/gettyimages

史上最高値を更新した日経平均株価の構成銘柄225社は、日本を代表する大企業だ。そのうち183社が6月に株主総会を開き、社長を含む取締役の選任議案が諮られた。株価が絶好調であれば、経営陣の選任に株主はもろ手を挙げて賛同しそうなものだが、さにあらず。とんでもない低賛成率をたたき出した経営者も存在した。その実名を公開する。(ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)

取締役の平均賛成率は「95.1%」
23年6月総会より0.4ポイント改善

 三菱UFJ信託銀行によれば、日経平均構成銘柄225社のうち183社が6月に株主総会を開き、1728人の取締役選任議案が会社側から提案された。その平均賛成率は95.1%で、昨年の6月総会より0.4ポイント改善した。

 日経平均株価が史上最高値を更新した株価パフォーマンスに株主も満足し、経営陣をおおむね信任するトレンドがうかがえる。183社のうち、会社提案の取締役選任議案で否決された取締役や監査役はゼロだった。

 だが、本質は細部に宿る、だ。

 大多数の取締役が、及第点とされる8割以上の賛成率だった一方、全体の約4%は8割未満の賛成しか得られなかった。

 一体、どの企業の誰が、それほど低い賛成率だったのか。全議案の結果を集計し、賛成率が低い順に取締役と監査役を並べたワーストランキングを作成した。

 そこに名を連ねるのは、誰もが知る大企業の経営者ら85人だ。その全実名を、賛成率が低い理由と併せて次ページで公開する。