なぜなら、多くの妻は「夫は、いいとこ取りだけしている」と感じるから。

 家事や育児は、気が向いたときだけするものじゃないのよ? あなたは、面倒なことや汚いことはやらないで楽なことを都合がいいときだけやってるだけでしょ? たまにやっただけで「いつもやってる気」にならないでほしいわ! ということ。

 現在、夫婦で家事育児の分担を決めている場合でも、ときどき見直したり、お互いの気持ちをすり合わせたりしていくことは必須です。

 以前に決めた“夫婦のルール”が、現在の環境と合わなくなってきていることも多々あるので、確認し合いながら軌道修正していきましょう。

「そうだよね。いつも頑張ってくれてるのに感謝が足りなかった」と、まずは日ごろの気持ちを伝えるのを忘れずに。

妻ことば(5)――
「いつも私ばっかり我慢してる」「私ばっかり大変」

「我慢するのは、いつも私」などと言われたことがある人もいるでしょう。切羽詰まった状態であり、日常生活をギリギリのメンタル状態で送っていると考えられる妻が発しやすい言葉です。

 子どもが熱を出せば仕事を早退して迎えに行くのは私。夜泣きの対応をするのも私。自分の時間なんて取れない。あなたは何も気にせず仕事に集中できていいよね。家でも、あなたが機嫌を損ねないように私がいつも気を遣ってるって、わかってないでしょ? そんな意味が込められています。

 夫が「我慢しなければいいじゃん」「オレだって我慢してる」などと言おうものなら、妻をさらに追い詰めてしまいます。

「私だけが、やりたいことも自由にできずに我慢を強いられてる」と妻は言いたいわけですが、何を我慢しているのか具体的に確認したことはありますか?

 妻の気持ちとして、一部の例しか記載していませんが、いつも何を我慢していると思っているのかを冷静に訊いて確認しないことには改善にはつながりません。