妻ことば(3)――「たまには一人でゆっくりしたい」
「あなたは自分の時間が持てていいよね」

 夫も子どもも気にせず、何も考えないでゆっくりできる自分だけの時間が欲しいけど、そんなささやかな望みも叶わないのが辛い。何も心配せず、一人で温泉にでも浸かって美味しいもの食べて、リフレッシュできたら最高なのに…そんなときに出る言葉です。

 そんな育児中のストレスが高まっている妻に、「気にしないでどこか行ってくれば?」「一人で買い物とか行ってるじゃん!」「オレも自分の時間が欲しい」などと言うのは厳禁です。

 妻が言う「一人の時間が欲しい」は、その辺に買い物に行ったりカフェでお茶したりする一人の時間ではありません。

 朝に夫や子どもたちを起こして、朝食を作って、食べさせて、着替えさせて、送り出して、仕事に行く準備をして、バタバタと退社して、子どもをお迎えに行って、夕飯の買い物をして、食事の準備をして、食べさせて、お風呂に入れて、夫の夕飯を温め直して、やっと一息できるのは21時過ぎ……、なんていうのはザラ。

「こんな毎日から一日だけでも解放される日があったら、また頑張れるのに」という、決して贅沢ではない願いです。

 小さな子どもがいると専業主婦であっても、一人でゆっくりする時間なんて取れません。

 妻が安心して一人の時間を楽しむには、夫が家事育児を一通りできる状態でなければ現実的にかなり難しいということです。

 どうか、もう少しだけ妻の日常に目を向けてみてください。

「(妻の名前)の大変さを体験したいから、今度ワンオペさせて」と提案したり、たまには「おぅ、任せとけ! ゆっくり出かけておいで」と快く送り出してあげましょう。

妻ことば(4)――「少し手伝っただけで
家事をやった気にならないで!」「いきなり“父親面”しないで」

 ほぼメインで家事や育児を担っている妻が、ポイント的な“お手伝い”をしたくらいで満足している夫を見たときに口にする言葉です。

 これに対して夫は「そんなふうに思ってないよ」「そんな言い方しなくても……」と反論しがち。

 日頃の感謝の言葉もない、子どものオムツ替えや夜泣きの対応もしない、そのときの気分で部分的に掃除をしたり、子どもを1時間だけ公園に連れて行ったりしただけで“イクメン面”する夫に対して妻は無性に腹が立つのです。