入社4年目の26歳でFIRE(経済的自立と早期リタイア)を果たした『投資をしながら自由に生きる』(ダイヤモンド社)の著者が、最速で「お金と時間の自由」を獲得するための方法を伝授する。その方法は、一般的なFIREとはまったく別の概念だ。FIRE達成者の多くは、ひと通り自由を味わうと暇を持て余してしまい、社会とのつながりを得るためにも、結局はまた仕事をするようになるケースが多い。ならば、最初から「時間」と「場所」に縛られない自由度の高い仕事をして、経済的自由を謳歌する方法を選択するべきなのだ。その方法はたった1つ、それは「投資×小さな起業」にある。(初出:2022年2月6日・初出時より再構成いたしました)

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「本当の自由」を実現する
「たった3つの行動」とは?

「本当の自由」を実現するために必要な行動は、たった3つしかありません。

「本当の自由」を実現するための3つの行動
【働き方を変える】
給料のために働くのではなく、ビジネスオーナーになるために働く
【お金の使い方を変える】
浪費をやめて自己投資に多くのお金を使う
【投資をする】
投資を学んで、しっかりと利回りを増やせるよう資産運用をする

仕事を完全にゼロ
にする必要はない

「本当の自由」を手に入れるためには、仕事を完全にゼロにする必要はありません。

自分が働いてもいいと思う時間・場所の範囲に収めることができれば、仕事をしながら「お金と時間の自由」を実現することは十分可能です(この状態は「セミリタイア」といったほうがイメージしやすいかもしれません)。

年間支出の25倍の資産を
年利4%で運用していく

数年前からアメリカの若者に広がっているFIRE(経済的自立と早期リタイア)が日本でもブームとなり、会社員を中心に多くの人に注目されるようになりました。

FIREは本来、「自分が必要な年間支出の25倍の資産を築いて、それを年利4%で運用することで暮らしていく」と定義されています。

仮にあなたが必要な支出が年間400万円だとすると、「400万円×25倍=1億円」の資産を築いて年利4%で運用すれば、資産をキープしたまま暮らし続けられるということになります。

目指すべき本当の自由と
一般的なFIREとの違い

ちなみに、この「4%」という数字の根拠は、アメリカの株式市場の指標の1つである「S&P500」の平均成長率7%から、アメリカのインフレ(物価上昇)率3%を差し引いたものです。

この本来のFIREは、次のように「会社を辞めて完全に仕事をせず、投資だけで生活を送る」ことを前提に話が進められます。

一般的に知られているFIRE
【完全に仕事をしない状態】
収入(年利4%の投資利回り) > 支出(生活費+人生を楽しむためのお金)

理屈ではわかるけど……
再現性が低い一般的FIRE

これは、たしかに1つの論理としては理解できます。しかし、このFIREの定義に基づいて「本当の自由」を手にした人は、少なくとも私の知る限りは存在しません。

たしかに、投資の「利回り」だけで暮らすことができれば、仕事をする必要はないかもしれません。ところが、投資による収入だけで、すべての支出をまかなうには、先ほど計算したように億単位のまとまった金額が必要になります。

そして、大きな資産を持たないふつうの会社員が、小さなタネ銭から数億単位の現金をつくるのは容易ではありません。