その他にもタンパク質は免疫機能を維持する物質の材料にもなっており、不足すると免疫機能がどんどん衰えていきます。風邪をこじらせて肺炎で亡くなる高齢者が多いのは、タンパク質が不足しているために免疫機能が弱っている可能性があるからです。

 健康な老後を送るためには、アミノ酸を多く含むタンパク質を摂取することが何より大事ですが、そのための理想的な食べ物が、肉なのです。

 そういえば、100歳以上の高齢者を「百寿者」と呼びますが、百寿者には肉を好んで食べる人が多い傾向があります。

 たとえば、105歳までご存命で100歳以降も医師として医療現場の最前線に立ち続けた日野原重明さんは肉が好きで、100歳以降も肉を食べ続けていたそうです。冒険家でプロスキーヤーの三浦雄一郎さんも大の肉好きです。90代の現在も、よくステーキを食べていると言います。

 その他にも、99歳までご存命だった作家の瀬戸内寂聴さんも肉好きだったことが知られています。

 私の知る長生きでパワフルな高齢者にも肉好きな人が多い傾向がありますが、若々しい体を維持するためにも、肉を食べてタンパク質の摂取を心がけることが大事です。

食べる順番も大事
タンパク質から食べよう

 ただし、うつ症状が出ている人は食欲が落ちるだけでなく、肉類をあまり受け付けなくなることがあります。うつ病の患者さんのなかには、「肉なんてムリ、あっさりしたものしか食べられない」という人も多いです。

 しかし、そのために余計うつ症状が進んでしまうこともあるのです。

 ですから、うつ症状が出る前からしっかり肉類を摂っておいたほうがいいでしょう。

 それでも、やはり肉が苦手という人や、もうすでにうつ症状が出ていて肉を食べられないという人は、動物性タンパク質の豊富な牛乳や卵でも構いません。

 他にも、ホルモンを活性化させる食品はたくさんあります。

 以下に少し列記しますので、なるべく積極的に食べることをお勧めします。

牡蠣:男性ホルモンを合成するために必要な亜鉛を豊富に含んでおり、ホルモンバランスを整えます。