実はこれまではタイミーがこの業界でのし上がれる余地はあまり大きくはなかったのです。実際、バイト情報の領域ではバイト仲介大手やIT企業の競合が群れをなしていました。
後発ベンチャーがこの領域に入るのが難しい理由をひとつ挙げてみます。バイトのマッチング市場で勝つための最大の条件は何かご存じでしょうか?
それは、クライアントを集めることです。求人情報が大量に集まりさえすれば、登録ワーカーを集めることはある程度お金で解決可能です。
従来のライバルはこの課題を克服するために大量の営業を雇い、都市圏に営業所を多数開設し、人力で顧客数を確保しました。これは後発の小さなベンチャーには克服しづらい壁です。
しかし、タイミーは直近でクライアント事業所数25.4万拠点を獲得できています。何かが起きていたわけです。
なぜ、タイミーはスキマバイト市場で成り上がることができたのでしょうか?
以下の3つの要因から解説したいと思います。
要因1:企業の貧困化と極端な人手不足
要因2:ウーバーという先行モデルの存在
要因3:最大のライバルの参入遅れ
それではそれぞれの要因をひとつずつ見ていくことにしましょう。