「受験は人間性で決まる」は
やはり的を射ている!

 当時の私は、他の生徒たちとは距離を置き、先生の話を受け入れて所定のカリキュラムをこなしていました。私の視点では、その予備校は生徒の成績と志望学部のレベルを照らし合わせながら、先生たちと一緒に勉強のスケジュールを組み、早大合格に向けて努力できる恵まれた環境だったからです。

 そして早大教育学部の入試本番では、肝心の英語でやや苦戦したものの、国語と日本史でしっかりカバーし、合格を勝ち取ることができました。

 結果論になりますが、やはり特定の科目だけを集中的に学ぶのではなく、合格に向けて何が足りないのかを考え、バランスよく取り組むことが大事だったのです。今思えば、「ノウハウのある大人を素直に信用できたかどうか」が合否を分けたのでしょう。

「私の人間性が優れている」と言いたいわけではありません。合格を勝ち取る前の8年間、私も自己流の勉強法を試し、何度も挫折を重ねてきました。ですが、今までの自分を反省して過去の姿勢を改め、予備校に全幅の信頼を置いたことが、早大合格という結果につながったのは確かです。

 優秀だったにもかかわらず、若さゆえに講師に反発し、早大入試本番で実力を発揮できなかった予備校仲間は本当に「もったいない」。そうした思い出があるからこそ、「受験は人間性で決まる」は至言だと、自戒も込めてここに断言します。