冨永愛が「未来の自分」に褒められるためにやっている「たった1つの習慣」(c)Yusuke Miyazaki

日本を代表するトップモデルとして俳優として、幅広い活躍を魅せる冨永愛。そんな彼女にも、生きてきた年月の中に少なからず「後悔」が存在しているのだが、自分なりのルールを定めて乗り越えてきたという。冨永愛がレクチャーする、苦しい記憶も眠る前のモヤモヤも引きずらない、生きるのが少しラクになる方法とは?※本稿は、『冨永 愛 新・幸福論 生きたいように生きる』(主婦の友社)の一部を抜粋・編集したものです。

「いま幸せ」だと認識したら
自分が自分に優しくなった

 まだ41歳の私が「これまでの人生は」なんて語れるわけではないのだけれど、これまで生きてきた年月の中には、それなりにいろんなことがあった。

 いいこともたくさんあったけれど、「この時期って、大殺界だったんじゃないだろうか」みたいに、悪いことばかり続く時期もあった。苦い記憶だ。

 その記憶の中には、少なからず、後悔というものが横たわっている。

 記憶の苦さは、誰かへの怒りや恨みではない。多くの場合、苦さの正体は過去の自分に対する後悔だ。唐突に昔の会話がフラッシュバックして、「うわー!」と叫びたくなってしまうこともある。10年前や20年前のことなのに、昨日のことみたいに鮮明によみがえって、後悔という刃で心の深い部分を攻撃する。

 みなさんにもないですか?こんなふうに自分の中の「後悔」が呼びさまされるような瞬間。こういう記憶は、きれいに忘れることなんてできないんだろうなと思う。思い出しては、いつも同じような自己嫌悪に陥るのだ。

 でも最近、ちょっと気づいたことがある。10年前よりいまのほうが、自分で自分を優しく許せるようになっているのだ。

 苦しい記憶がよみがえっても、「大丈夫、大丈夫、それはいまのことじゃないよ。もうはるか昔に終わったよ」って私に言える。「後悔していても、それでも私はずっと前に進んでいる、もう大丈夫」と思うことができる。

 私は私に、ずいぶん優しくなったなぁって思う。

 なんでだろう?と考えた瞬間、答えがわかった。私はいま、たぶん、自分が幸せであることを認識しているからだ。

 家族や友人、愛する人たちを大事にできていて、自分の納得いく仕事をしている。私はその幸せをちゃんと「幸せである」と受け止めることができている。