(1)受験勉強を計画的に進めるために、低学年のうちから「早めに」参加するのは作戦の一つです。

 低学年のうちは、言葉で「中学受験の意義」などを伝えるのは難しいと思います。まずは、「百聞は一見にしかず」でどんなものかを直接感じてもらう機会を作りましょう。

 子どもにとって、中高生は遥かに年齢が上のお兄さんやお姉さんなのでインパクトも絶大です。

 注意したいのは開催日。土日に開催する学校が多いので、小学6年生の秋になると塾の授業や模試とバッティングして物理的に参加できないことがあります。

 また、小6ともなると受験勉強が本格化しているため、本人が「サボりたい」という理由で頻繁に文化祭の見学に行っているケースがありました。親は「受験が自分ごとになってきたな」と喜んでいたら、全く逆のことだったということになると悲劇です。

「うちの子はやけに文化祭に行きたがるな?」と思ったら、子どもに理由を聞いてみてもいいかもしれません。

(2)日程は、ホームページをこまめにチェックして「早めに」計画を立てましょう。

 文化祭は、あくまでも通っている生徒が主役の催しなので、参加するためには事前予約やチケットが必要だったり、人数制限がある場合もあります。複数の学校の文化祭に参加するようであれば、一覧表を作ってみても良いでしょう。

 学校によっては、在校生で受験学年の高校3年生が参加しやすいように、秋ではなく春に文化祭を開催する学校もあります。基本的に学校の年間スケジュールは変わらないので、ホームページやパンフレットで前もって確認しておきましょう。

小6で「文化祭」初参加でも
効率的に見学できる!

 小6で、「なかなか文化祭に行くことができなかった」「カンフル剤として文化祭見学をどうしても使いたい」という場合の技もお伝えしておきます。

 答えは「ハシゴ」。

 文化祭は朝から夕方までやっていることが多いので、場所がそんなに遠くなければ、午前中はA校、午後はB校というようにうまく回れるように計画を立てましょう。忙しい一日にはなりますが、教え子からは「比べてみて、学校ごとの特徴が良くわかった」という感想を聞いたことがあります。

 また、「本命のB校の方を後に回して、その良さをより強調できるような順番にした」というアイデアもありました。

 次のページでは、超重要な「文化祭見学のもう一つの狙い」についてお伝えします。