無闇に自分の個人情報を教えない
適度な距離感の人付き合いを目指そう

 現在は、SNSをきっかけに知り合いを広げるパターンが増えました。

 趣味や嗜好が同じ、同じタレントのファン同士、知り合いのSNSを通じて友だち申請が来るなど、SNSのやりとりを通して知り合うケースもあります。

 知り合いが増えること自体は悪いことではありません。適切な距離で適切な付き合い方ができていればいいと思います。

 ただ残念なことに、いつの時代にも「人を騙してやろう」「弱みに付け込んでやろう」「お金を奪ってやろう」と悪だくみを考えている人はいます。

 とくに顔が見えないSNSでのつながりでは、趣味などを通じて意気投合しても、それだけで相手をすべて信頼してしまうのは危険もあるのです。

 交友関係を築いてから騙しにかかるのが、詐欺の常套手段だからです。

 ここで大事なのは、SNS上であろうとリアルで会ったときだろうと、無闇やたらと自分の個人情報は話さないことです。

 住んでいる地域くらいならいいですが、自宅の最寄り駅や勤め先、家族構成などは初めて会うような相手には伝えないほうが無難です。

 詐欺師は話を合わせるのがうまいので、あなたとの会話に上手に口裏を合わせて、

「私もじつは若い頃、あなたの住む町の近くに住んでいたことがありました」

「私も同じ趣味です。気が合いますね」

 と親近感をもたせて、さらに個人情報を聞きだしてくるのは常套手段です。