もちろん、出会う人のほとんどは問題ない人だと思いますが、それでも心のどこかに「警戒心」はもっていてください。
その心掛けが、悪人(またはスパイなど)を探知するセンサーの働きをするからです。相手が良い人なら仲を深めていけばいいですし、逆に「おや、変だな」と思ったら距離を置けばいいのです。
“小さな質問”を通じて
相手の話の整合性を見極める
それを見極めるためには、小さな質問を時間をあけて行うのが有効です。
相手の話した情報を覚えておく必要はありますが、相手が話したことを次に会ったタイミングや、SNSやオンライン上でやり取りするときに確認してみてください。
「そういえば、最近、実家に帰ることはあるの?」
「このまえ職場の近くを通ったよ。今の時期は仕事で忙しいでしょう」
別にカマをかけるというわけではありませんが、相手が話していたことを再度、質問して同じ答えが返ってきたら、まずは安心。
でも、以前と話していた内容が変わったり、自分が話したことなのに覚えていなかったら、相手は嘘をついているかもしれません。
この確認の仕方は、私が公安捜査官をしていた時代、スパイやスパイの協力者を見抜くのによく使っていた手です。
今の時代は積極的に異業種交流会などに出席したり、SNSのフォロワーを少しでも増やすようにしたり、人脈を広げようとしますが、過度な個人情報の公開や、仕事の手柄話、儲かった話、高級車やブランド品をたくさん所持していることなどを第三者に話したり、SNSで投稿すると、それを見聞きした犯罪をたくらむ人たちが近づいてくる可能性がぐんと高くなります。
そのことを頭に入れて情報管理をしっかりすること。それがリスクマネージメントの基本中の基本です。
相手が話した内容を、時間をおいて再度質問してみましょう。同じ答えが返ってきたらOK。違う答えなら嘘をついている可能性あり。