自分を言語化することで
得られる「旗揚げ効果」

「私はこれが得意」「こう思われたい」が知られていればこそ、お客様に思い出され、得意な仕事、好きな仕事が集まってきます。これを「旗揚げ効果」と呼びます。

 例えばある弁護士は、学生の頃、演劇をやっていた経験からエンタテインメント領域の法整備に興味を持ちました。これを自身の特色として旗揚げすることで、今では特にエンタメ業界に強い法律の専門家として、名を馳せています。

 また、あるスポーツジムの経営者は、同業者との価格競争に陥っており、飽きっぽい自分の性格にも悩んでいました。そこで自分の特性を「興奮度の高い仕事が好き」「常に熱狂していたい」「経営スピードが速い」と言語化し、旗揚げしたところ、彼を支持するお客様が集まり、新入社員の採用もうまくいくようになりました。

 どんな職業、どんな立場でも、「自分らしさ」は必ず言語化できます。

 それが、パーソナル・ブランドの「旗」となるのです。

イラスト3Illust:(C)守山菜穂子 拡大画像表示

 パーソナル・ブランドとは、「顧客ニーズがあったときに、真っ先に思い出してもらえるような個人になること」とお伝えしました。

 あなたが「ブランド」を確立できているか否かは、お客様に困りごとやニーズが発生した際、あなたを想起できるかどうかで決まります。

 ですから、あなたは「私はこういう人です」「これが得意です」「これが好きです」「こういうことを大切にしています」などを丁寧に言語化し、それを旗として高く高く掲げ続ける必要があります。

 パーソナル・ブランディングのゴールとは、あなたの「こう思われたい」と、お客様の「こう思う」を一致させていくことです。