こうした経験もあり、筆者は25日移動平均線を基準に売買をすることとしています。もし25日移動平均線だと買ったり売ったり忙しい……という場合は、13週移動平均線や26週移動平均線を用いてもよいと思います。

テンバガーにこだわらないことが
テンバガーをつかむ道となる

 まず、ずっと持ち続けるという方法は、かなりリスクが高くなります。持ち続けた結果、もちろんテンバガーを達成するケースもありますが、そうならないことの方が圧倒的に多いはずです。

 逆に、持ち続けることにより多額の含み損や損失を被ってしまう恐れがあります。

 そして、利益がある限り持ち続けるというのも、テンバガーに達せずに株価がピークアウトした場合、下手をするとせっかくの多額の含み益を取りこぼしてしまいます。

 したがって、25日移動平均線でも13週移動平均線でも、別のサインでもよいのですが、株価が下降トレンドに転じたところでいったん売却するのが健全かつ確実だと思います。

 そして、まだ株価が天井をつけていなければ再度上昇トレンドに転じるので、そこで買い直しをすればよいのです。

 逆に、株価が天井をつけ下げに転じるならば、上昇トレンドにならないので、下降トレンド転換で売却したあとの利益の縮小や損失の発生を心配しなくてよくなります。

「何が何でもテンバガーになるまで売らないぞ!」というのはリスクが相当高いです。

 テンバガー株の候補銘柄を買い、上昇トレンドの間は保有し、下降トレンドになったらいったん売却、再度上昇トレンドになれば買い直す……。この繰り返しにより損失を小さく抑えつつ利益を伸ばし、結果としてテンバガーを達成する、というのが最も確度の高い方法なのではないかと思います。