株価が元より上がっていても
売り時を見極めることが必要

 次に、首尾よく買ったあとに株価が上昇したら具体的にどうするかをあらかじめ考えておく必要があります。

 なぜなら、テンバガー候補株を買っても、実際にテンバガーにならないケースの方が圧倒的に多いからです。

 中には、2~3倍くらいまでは上昇するものの、そこから失速して、しまいには買い値すら割り込んでしまうこともあります。筆者もそのようなケースを何度も目にしています。

 したがって、筆者であれば、株価上昇にはとことんついていくものの、下落の兆候が見えたらいったん降りる……この繰り返しでテンバガーを目指します。

 具体的には、25日移動平均線を割り込んだら、いったん売却ないしはヘッジの空売りを入れ、再度25日移動平均線を超えたら買い直します。これを繰り返すことにより、天井までついていくことができますし、もしも低い天井で頭打ちになったとしても、大きな損失を避けられるのです。

 もう一つの考え方として、買い値を上回っている限り、つまり含み益である限りは保有を続ける、という方法もあります。この方法を取れば、利益の多寡はともかく、少なくとも損失を避けることはできます。

 実は筆者も、テンバガーになるまで保有を続けてみようと思い、実際に実行したことがあるのですが、株価が数倍になったあと、下げに転じ、結局は含み益を全て吐き出すことになってしまいました。かなりの額の含み益が消えてなくなったことに、とてもショックを受けたことを今でも覚えています。