ダイエットの場合、運動は「〇〇になりたい」という結果を得るための手段でしかないので、運動しないで同じような結果が得られるのであれば別の手段を選ぶはずです。やせサプリや、やせグッズに引っかかりやすいのはこのタイプ。
内的動機と外的動機の大きな違いは、メリット（＝喜び）を感じるまでの時間です。運動そのものが好きで続けている内的動機タイプは、運動をしている最中にすでにメリットを感じています。もしかしたら「仕事終わりに走りに行こうかな」と考えている時には、もうウキウキが始まっているのかもしれません。
このタイプは、運動に対するモチベーションで心配することはないはずです。むしろ、やめるべき時にやめられないほうが問題かもしれません。食事に関しても同様で、健康的な食生活をすること自体が楽しいので、自炊を楽しみ、レストランでも率先してヘルシーメニューを選ぶでしょう。
外的動機だけでは
ダイエットは続かない
一方で、結果のために運動する外的動機タイプは、実際に結果を得るまでメリットを感じることができません。運動をしている最中に「早く終わりたい」と感じたり、「あとで走りに行かなきゃいけないな」と考えて気が重くなったりするでしょう。食事でも「罪悪感がないように我慢してヘルシーなのを選ぼう」と考えます。
ダイエットは報酬を得られない時間が長くなりがちだからこそ、結果が得られるまでの期間が分かりやすい「2カ月でマイナス5kg」「30日チャレンジ」というような短期間で劇的な変化を生み出すサービスや商品に飛びつきやすくなります。
『ニュージーランド式 24時間やせる身体をつくる ベストセルフダイエット』（mikiko、Gakken）
ここまで見てお気付きかもしれませんが、ダイエットをしても続かないのは外的動機タイプです。もちろん、外的動機のままでも継続することは可能ですが、それができるのは相当強いneedや外からの圧力が必要でしょう。
私が指導をしていても、「多くの人に見られる仕事が入った」「プロアスリートになって活躍したい」くらいの強いneedがないと、なかなか継続にはつながらないように感じます。
もしあなたが「want×外的動機」の組み合わせタイプであれば、ダイエットを続けていくためには「どうやったら新習慣を内的動機に寄せて楽しく続けていけるか？」と考えを転換するほうが、現実的な解決策となるでしょう。
