そのもっとも簡単な方法が、歩くことです。ウォーキングにはさまざまな健康効果があることが知られていますが、実は、ウォーキングによって腎機能が改善した、高血圧や高血糖が改善したという報告が多数あります。
さて、毛細血管を増やし、さらに丈夫な毛細血管をつくるのにおすすめのウォーキング法があります。それが、私のこれまでの研究成果をもとに腎機能アップを意識して考案した、名づけて「腎トレウォーキング」です。
「腎トレ」ウォーキングとは、「無酸素運動＋有酸素運動」を組み合わせた方法です。つまり、有酸素運動であるウォーキングに、ほんの少し無酸素運動をプラスしたもののことをいいます。
やり方は簡単です。しかも、1日たった20分からできます。ちょっときつめの無酸素運動（腕立て伏せなどの簡単な筋トレ）2分→有酸素運動（ウォーキング）18分をするだけ。道具もいらなければ、お金もかかりません。
私は医師として、日本、そしてハーバード大学やソルボンヌ大学などで研究・臨床・教育活動を行っていますが、腎臓に対する運動の効果、特にウォーキングの効果については以前から注目しており、長い時間をかけて研究を行ってきました。より効率よく毛細血管にはたらきかけて「腎臓力」をアップさせる「腎トレ」ウォーキングで今現在、腎臓に問題がないと思っている人も、ちょっと腎臓の数値が気になるという人も、長く人生を楽しむために「100年はたらく腎臓」をつくっていきましょう。
◆本コラムの作者・根来秀行氏の新刊が発売中！
『100年はたらく腎臓をつくる! 「腎トレ」ウォーキング』 根来秀行著 青春出版社刊行 1210円（税込）
腎臓は、「沈黙の臓器」と呼ばれており、不調があっても自覚症状はほとんどありません。しかし実は、健康長寿のカギを握っているのは腎臓なのです。本書では、世界最先端の医学研究に携わる著者が、100歳まで元気な腎臓をつくる方法を伝授します。
