――書評を書かれて、『おこりんぼさびしんぼ』復刊という目標を達成された後、山城さんとは何か会話はされたのですか?
その頃は、山城さんはもう一線では活躍されていない頃だったから、話はしてないんじゃないかな…。
タレント本の書評を書いたことで直接、お礼を言われた人で印象に残っているのは、加賀まりこさん。特番の収録で、最初はタバコを吸ってたんだけど、僕をパッと見つけると、直立不動になって「あなたにお礼を言わなきゃいけないのよ」って言ってくれてね。あれは、嬉しかったな。※本は、『とんがって本気』(2004年、新潮社)
飯島愛に「お前」と呼ばれ
年下アイドルに説教されても平気なワケ
――書評を書かれたご本人と会われた回数では、バラエティー番組で何度も共演された飯島愛さんが、多いのでは?
飯島愛ちゃんは昔、自分がタレントでしかないっていうことをすごく気にしていましたね。僕らや、爆笑問題は芸があるけど、私には芸がないって。歌えないし、文章もろくに書けないし、芝居もできないしっていうのはすごい気にしてましたね。個人的に相談されたこともありますから。
そんな彼女が、 『プラトニック・セックス』(2000年、小学館)を出して記録に残る大ベストセラー作家になったわけですからね。愛ちゃんって、僕ら浅草キッド、伊集院光、古舘伊知郎さんは一目置いてくれてたと思うんです。
だけど、彼女が売れっ子になってくほど、僕らへの呼び方が変わっていくところが面白いんですよ。最初は「キッドさん」だったのに、「キッド!」になって、最後の方は「お前ら」呼ばわりでしたから(笑)
――年下のタレントさんに「お前」呼ばわりされるのは平気なんですか(笑)。
もともと僕は気にしない方だから。だって、芸能界っていうのは、次からやってくる後輩が座長になって、座長芝居をしているようなもんですから。そこは気にしない。
そういう話は他にもあって、中居(正広)君なんて、14歳ぐらいの頃から知ってるんですけど、『中居くん温泉』(読売テレビ系列)っていう番組に出た時に、「ちょっと、こっち来い」とか言われて。
「たけしさんとも話して、キッドも売れたけど、もっとあれだな」とか説教されてる時に、これは一体なんなんだろう?って(笑)そういう経過だって、面白いじゃないですか。