「最後まで努力できる人」がやっているたった1つの「目標管理術」

世の中には華々しい成功を収めている人たちがいる。そういった人たちの話を聞くと、私たちはつい「特別な才能があったのだろう」と思いがちだ。しかし、月数百万円を稼ぎ、数億円の資産を持つレベルであれば、並外れた才能の持ち主でなくても、方法次第で到達できるという。そして、そういった成果を出した人たちには「ある共通点」がある。月給約16万円のサラリーマンから、183万人の登録者数を誇るYouTuberへ華麗なる転身を果たし、スマートストア（ECサイト）を運営する経営者でもあるチュ・オンギュ氏は、著書『SUPER NORMAL 凡人が上位1%の「成功者」になる抜け道』のなかで「あきらめないこと」と語る。本記事では、本書の内容をもとに、あきらめずに情熱を持ち続けるために必要なことを紹介する。（文／神代裕子、ダイヤモンド社書籍オンライン編集部）

成功の秘訣はあきらめないこと

「あきらめたら、そこで試合終了ですよ」。

　某人気バスケットボール漫画で広まったこのセリフは、今やスポーツの試合に限らず、あらゆるシーンで使われている。

　しかし、私たちはなんだかんだとあきらめ癖がついてはいないだろうか。

　忙しいから。若くないから。お金がないから。どうせうまく行かないから……と。

　チュ・オンギュ氏も、凡人が月数百万円を稼ぎ、数億円の資産を持つというレベルになるために大切なことは、「実力をつけるためにあきらめることなく、学び続けることが重要」と語る。　

　しかし、「成功したと言えるところまで努力しろ」と言われるとつらいものがある。

　それができたら苦労しない。努力しても成果が出ないとあきらめたくなることもある。人間である以上、それは仕方のないことだ。

　そこで、ポイントとなるのが「あきらめない方法」だ。

目標と夢を現実化するには反復作業が必要

　YouTubeチャンネル「申師任堂」を開設し、180万人の登録者を誇るチュ・オンギュ氏は、よく「どうすればYouTubeでお金を稼げますか？」という質問を受けるそうだ。

　そして問題は、こうした質問をする人のほとんどが、数本の動画をアップしただけですぐにやめてしまうところにあるという。

　では、人があきらめようとするのはどのような時だろうか。チュ・オンギュ氏は次のように語る。

　なぜなら、目標と夢を現実化していく過程は、多くの場合、平凡な反復作業に過ぎない。そのため、だんだんうんざりしてしまうからだという。

　確かに、海外旅行に行って「英語を話せるようになりたい！」と思って帰ってきても、話せるようになるまでにはひたすら英語を学び、コツコツとその能力を身につけるしかない。

　最初は頑張っていても、次第に面倒くさくなってしまった経験が、筆者は何度もある。

　一体、どうすればいいのだろうか。

「細かい目標設定」があきらめないポイント

　その方法について、チュ・オンギュ氏は次のように説明する。

　そのための具体的な方法として、「1日単位、あるいは1時間単位で細かく目標を設定し、ちゃんと達成できたかどうかを確認していく」ことが必要であるというのだ。

　例えば、次のような方法だ。

　確かに、この方法であれば、昨日より今日、今日より明日と少しずつステップアップしているのを実感できるだろう。

　目に見えてわかる成長でなくてもいい。自分の中で変化を感じることが、あきらめないことにつながっていくのだ。

成功地図の解像度を高くして、夢を叶える

　もちろん、こうした小さな目標は、それを達成したからといって、いきなり水泳がうまくなるわけではない。

　ただ、「水泳の上達に必要な要素」が一つ備わったのは確かだ、とチュ・オンギュ氏は語る。

　このように温度計で水の温度を測るように、成長の度合いを確認するのが大事なのだという。

　もしかしたら、自分が思うゴールはまだまだ遠いかもしれない。

　ただ、「ちゃんと自分は成長しているな」「正しい努力ができているな」と実感できれば、確かにあきらめてしまおうかという気持ちにはなりにくいように思う。

　努力を続けるのは容易ではない。しかし、もし叶えたい夢があるなら、努力し続けるしかない。

　その道のりは、目標を細かく設定することで見えてくる。

　チュ・オンギュ氏はこれを「成功地図の解像度を高める」と話す。

　広範囲の地図ではなく、拡大した地図で正しい方向に進んでいるかを確認しながら進むのだ。

　そんなふうに一歩一歩正しい方向に進んでいけば、きっとゴールに近づくことができるに違いない。