日銀が他中央銀行から乖離して金融引き締めに着手したことを心配する評論家は多い。しかし、米著名投資家のケン・フィッシャー氏は、世界各国の中央銀行は「集団思考」に陥っており、中央銀行は株式市場に影響力を持っていないと指摘する。その上で我々がすべきことは、中央銀行に固執しないことだとアドバイスをする。
日銀は孤島の住人?
中銀は市場の「中心」ではない
金融市場関係者や評論家の間で、日本銀行は(文字通りにも、比喩的にも)孤島の住人のようだと言われている。
米国、欧州、英国で利下げが進むなか、日銀は金融引き締めに着手した。これは危険な乖離であり、日本国内および世界市場をリスクに晒すことだと彼らは言う。日本は世界と対立することになると。
しかし、この見方は違う。利下げ、利上げ、据置き、同調の有無を問わず、中央銀行は経済や市場の「中心」ではない。