9月FOMCで4年半ぶり利下げ
日米株式市場は好感して急伸
米連邦準備制度理事会(FRB)は9月連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利(FFレート)を0.50%幅引き下げ、4.75~-5.0%にすることを決めた。
FRBはコロナ禍後のインフレ率上昇に対応して2022年3月に利上げを開始し、政策金利は23年7月に5.25~5.5%まで引き上げられた。その後、約1年2カ月間、据え置かれてきたが、FRBの金融政策は大きな転換点を迎えた。
4年半ぶりの利下げを好感して、19日、ダウ平均株価は史上最高値を更新、日経平均株価も19、20日と大幅に上昇し3万7000円台となった。
0.50%と通常よりも大きな利下げでスタートするなどFRBは景気の後追い(behind the curve)に陥らないという強い意志を示している。結果、米経済は軟着陸しFRBのトータルの利下げ幅は大きなものにならない可能性が高い。
今後の日米の株価を展望すると、投資家のセンチメントの改善などから、2025年にかけて、日経平均株価は4万円台となり、S&P500は6000ptを上回る公算が大きい。
日本銀行は19、20日の金融政策決定会合で金利据え置きを決めたが、米景気の軟着陸が見通せれば早ければ12月に追加利上げが考えられる。日米金利差はそれほど縮小せず為替市場で円高が大きく進む可能性が少ないことも、日経平均株価の地合いの強さを支えるだろう。