どんな道でも生き生きと活発
走行フィールは文句なく痛快で楽しい

 久しぶりにハスラーに触れて、そのパフォーマンスに驚いた。今回は3名乗車+機材満載で取材の足としても使ったが、一般道/ハイウェイ/ワインディングロードを問わず、動力性能は十分以上。格上のヤリスクロスやライズ以上に小気味よい走りが味わえた。

 通常の交通の流れに乗るには、アクセルを軽く踏み込むだけでOK。モーターが加速をアシストし、スムーズにスピードが上昇する。しかも思いのほか静かだ。さすがに右足を深く踏み込むとエンジンサウンドが耳に届くが、なかなかいい音で不快には感じない。それ以上に予想を超えた加速ぶりに思わずほほが緩む。

 高速道路のクルージングは快適そのもの。絶妙なCVT設定により100km/h走行時の回転数は2000rpm+αと低く、安定性もなかなかのレベル。リラックスした走りが楽しめる。クロカンのジムニーが高速道路でそれなりに気を遣わされるのとは大違いである。

 ワインディングでも好印象は持続した。ターボ仕様は7段切り替えのパドルシフト標準。カーブの曲率と勾配に合わせたパドル操作を心がけると、エンジンはパワーゾーンをキープ。スポーティでハイペースな走りを披露する。適度なロールを許すサスペンションも好印象。ステアリング操作に応じてスムーズに向きを変え、ロードホールディング性能は高い。ペースを上げると、タイヤだけはもうひと息、グリップと安定感がほしいと感じるが、自分好みのタイヤ選びは、マイカーに迎えてからのお楽しみのひとつだ。

 今回はオンロードのみの走行だったが、4WDなら雪道などでも安心。最低地上高は180㎜。もちろんジムニーほどの無理はきかないが、河原に下りたり、キャンプフィールドへの乗り入れも安心だ。Kカーなので狭い道もへっちゃら。行動半径が思いのままに広がる。