歩くのが遅くなった、寝ても疲れが取れない、根気強くひとつのことを考えられない、よく目が霞む……。「老い」は気付かぬうちに少しずつあなたを蝕んでいく。老いを少しでも遅くしたいと願わない人などいないだろう。そこで、食事術や生活習慣といった「不老術」をアメリカの名医がまとめた本が誕生、NYタイムズベストセラーに選ばれ、エリック・シュミットといった数多くの著名人から絶賛を受けている。世界9カ国以上で刊行の話題作『医者が教える最強の不老術』より、内容の一部を特別公開する。
132以上の栄養素を含む
「ヒマラヤ韃靼ソバ」
新たに再発見された古代のグルテンフリー穀物(実際には花)であるヒマラヤ韃靼(だったん)ソバ[単に「韃靼そば」とも]は、ヒマラヤ山中の寒冷地で、痩せた土壌と乏しい水という厳しい条件のもとに育ち、非常に多量のファイトケミカル[植物性化学物質]を産生することによって生き延びている(*1)。
132種類以上の植物性栄養素のみならず、他のどんな穀物製品よりも多くビタミンとミネラルを含んでいるこのソバは、世界最強のスーパーフードと言えるかもしれない。
このソバには、ケルセチン、ルテオリン、そしてホバミン(2-ヒドロキシベンジルアミン、別名2-HOBA)と呼ばれる、自然界では今のところ他の食物では発見されていない、年齢を逆転させる稀なファイトケミカルが多量に含まれている。
このファイトケミカルは、免疫系とミトコンドリアの若返りプロセスというユニークな形で老化に作用する可能性がある(*2)。韃靼ソバのファイトケミカルを、サプリメントや、ソバ粉パンケーキ、そしてソバそのものとして活用すれば、免疫システムのリセットや、ミトコンドリアの機能改善に役立つだろう。
*1 Luthar Z, Golob A, Germ M, Vombergar B, Kreft I. “Tartary Buckwheat in Human Nutrition.” Plants (Basel). 2021 Apr 5;10(4):700.
*2 Mayorov V, Uchakin P, Amarnath V, et al. “Targeting of Reactive Isolevuglandins in Mitochondrial Dysfunction and Inflammation.” Redox Biol. 2019 Sep;26:101300.
(本原稿は、『医者が教える最強の不老術』からの抜粋です)