マクドナルドの深すぎる価格戦略

マックで「Wチーズバーガーを買う客」と「チーズバーガーを頼む客」の決定的な違いマクドナルドのダブルチーズバーガー(左)とチーズバーガー Photo:Diamond

 お客がどのような背景を持ち、収入がどれぐらいで、マクドナルドをどのような用途で使っているかを場合分けをして、「とにかく安く済ませたい人」「1000円以内で済ませたい人」など、すべてに対応できるようになっている。

 マクドナルドの価格戦略は、同社のグローバルな成功を支える重要な要素であり、多様な顧客層に対して競争力のある価格設定を行うことで、利益と市場シェアを維持しているのだ。

4. プロモーション(Promotion)

 マクドナルドは、広告やキャンペーンを通じて、多くの人に自分たちのブランドを知ってもらう努力をしている。テレビのコマーシャルやインターネットでの広告を見たことがない人はほとんどいないのではないだろうか。

 また、季節限定のメニューやクーポン配布など、特別なキャンペーンを行うことで、さらに多くの人を店舗に呼び込もうとしている。

 これはサイゼリヤなどは、広告費を一切使わないことで知られているのと対照的だ。当然、広告費はコストに跳ね返ってくるはずなのだが、利益率はサイゼリヤよりマクドナルドのほうが高い。

5. 人(People)

 最後に、マクドナルドは従業員の満足度を大切にしているということだが、私には特筆すべきものはあまり感じられない。

 ただ、そこまで高い時給ではないにもかかわらず、初めてのバイトをマックでしたいという学生に会ったこともあるので、楽しそうな雰囲気、働いてみたい雰囲気を出すブランド戦略には成功しているのではないだろうか。確かに、吉野家で働きたいという女子高生は少ないかもしれないが、マクドナルドならいそうな気がする。

 ざっと「5つのP」をおさらいできたところで、肝心のプライス戦略へと進もう。

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