【サンリオキャラ大賞】ハローキティは5位、では1位は?「キティ頼み」脱却の戦略がスゴすぎる!ハローキティは2024年で50周年を迎えた Photo:John Keeble/gettyimages

前編では、オリエンタルランドとサンリオピューロランドの損益計算書の特徴、そしてコロナ禍でどのように業績が悪化したのかを見てきました。ともに業績に大きな打撃を受けた2社ですが、その後は「V字回復」を遂げています。後編では、両社が業績を回復させた裏側にある戦略について、見ていきましょう。(大手町のランダムウォーカー)

オリエンタルランドとサンリオが
コロナ後にV字回復できた理由とは?

 コロナ禍で赤字を計上した2社ですが、最新決算(2024年3月期)の数値を見るといずれも営業利益を計上しています。

 一体どのように業績を回復させたのでしょうか?

 ここからは、両社のコロナ禍を生き抜いた経営戦略を解説していきます。

業績を回復させたオリエンタルランドの価格戦略

 はじめに、24年3月期までの東京ディズニーリゾートの入園者数の推移を確認していきます。一時は大きく減少してしまった入園者数ですが、直近ではコロナ初期と遜色ない数値となっています。

 オリエンタルランドの中期経営計画によると、入園者数を急激に増やさず、入園者数の上限を設けているようです。上限を設ける意図としては、感染対策はもちろん、待ち時間が減少するなどの効果により満足度を高い水準で維持することが狙いです。

 したがって、段階的に入園者数が増加していく数値の動きとなっています。