その結果、多くの国でどんどん人口が増えています。今後は少なくとも世界人口は90億は超えるだろうと予想されています。膨れ上がった人類がこれまで同様に食料、木材、化石燃料を消費していけば地球がもたないことは先に述べたとおりです。
私たちはもともと、地球上に無数いる生物の中の1つとして、地球の成長量の一部をもらいながら生きてきました。地球の利息の中で生きる存在でした。しかし、このわずか60年あまりの間に、利息をすべて使い切り、それでも足りずに地球の元金を食い尽くす存在に変わってしまったのです。「元金を食い尽くす」とは、地球を人間のみならず、生物たちが生きていけない状況にしてしまうということです。
付加価値の高い工業製品を輸出し
安い食料を輸入する自由貿易の恵み
日本を含め先進国と言われる国々は、人間だけの豊かで便利な暮らしを求めて、化石燃料を使い、地球環境を搾取し、やりたいようにやってきました。しかし、その暮らし方では地球が持たないことが明らかになった。つまり今の先進国の暮らしの在り方が、明らかに間違っているということです。
もちろん、現在の暮らしのすべてを否定するわけではありません。しかし、暮らし方の転換を図らなくてはならない岐路に人類が立たされているのは明らかです。
地球規模の環境問題は、私たちの日々の暮らしと無関係ではありません。