では、どうやって脂肪肝の段階で肝臓の健康悪化を食い止めるのか。

 脂肪肝は、すなわち「肝臓の肥満化」と言えます。したがって、何をおいても日頃の食生活が大事になります。食事に気を付ければ、脂肪肝は必ず治すことができるのです。

 日本肝臓学会は脂肪肝に関する診療ガイドラインを定めていて、体重の7%以上を減量すれば肝細胞から脂肪が減少すること、そして10%以上減量すると、最終的には肝臓を石のように硬くしてしまう肝細胞の線維化も改善することができると記されています。

 仮に体重80キロの人であれば、5.6キロの減量で脂肪肝が改善し、8キロ減量できれば線維化した細胞も回復するのです。

 定期健診などで中性脂肪の値が高いと指摘され、痩せようとする人の多くが、脂っこいものの摂取を止めようとします。しかし実際には、中性脂肪を増やしているのは白米やパン、飲み物などに含まれている糖質なのです。