平均年収800万円超えは3社
東急は単体従業員数がダントツ

 3位は西武ホールディングスで平均年収は811.2万円だった。東京~埼玉を走る西武鉄道のほか、プリンスホテルを運営する西武・プリンスホテルズワールドワイドなどを傘下に持つ持ち株会社だ。西武ホールディングスの本社は、西武線のターミナル駅である東京・池袋駅近くにある。今回のランキングでは、平均年収が800万円を超えたのは上位3社のみだった。

 4位は東急。平均年収は796.9万円だった。神奈川~東京都西南部を結ぶ鉄道事業については子会社の東急電鉄が担っており、東急は「持ち株会社」の側面を持つが、同社は不動産販売業などの事業も手掛けているため“純粋な持ち株会社”ではない。単体従業員数が1482人と突出して多いのは、この影響があるといえそうだ。

 5位の京阪ホールディングスは平均年収745.7万円だった。傘下の京阪電気鉄道は、京都・大阪・滋賀の3府県にかけて路線網を持つ。年間輸送人員は約2億4361万人に上る(23年3月末時点)。

 以上が、平均年収が高い鉄道会社ランキングのトップ5社だ。実はこの1~5位までのラインアップ、「年収が高い鉄道会社ランキング」をダイヤモンド・オンラインで初めて取り上げた2021年版、そして前回の22年版と全く同じだった。ただ、コロナ禍を経て、5社全て22年版のランキングより平均年収が上昇している。21年版と比較した場合、1位の相鉄HDと2位の阪急阪神HDは減少、3~5位の3社は増加していた。

 さて、トップ5の面々を見て、大手鉄道会社であるJR東日本・東海・西日本・九州がランクインしていないことが気になった人も多いかもしれない。JR各社は何位に入っているのか。

 次ページからは、6位以下を含めた全24社の順位を紹介する。

(ダイヤモンド・ライフ編集部 笠原里穂)