誰かに対して「いいなぁ」と思ってしまうのはしょうがないことですし、それ自体がダメなわけではありません。けれども、そこから「どうしてあの人ばっかり!」「自分のほうが……」などといった黒い気持ちに呑まれないことが大切なのです。

「いいなぁ。でも、私は私で頑張ろう」と、自分とは切り離して、切り替えて考えられるようにできれば、苦しい気持ちにとらわれることは減っていくでしょう。

 また一方で、「いいなぁ」と感じてしまうことは、「本当に自分が求めているものなのか?」を自問自答してみるのも良いと思います。

 例えば、毎日たくさんの人に囲まれて食事や遊びを楽しんでいる人や、高価なブランド品に囲まれている人。「たくさんの友達がいる人は優れている」「高価なブランド品を持つのは成功している証だ」などといった、世間の価値観に惑わされていないでしょうか。

 よくよく考えてみたら、あなた自身はひとりで静かに過ごすほうが好きだったり、高価なブランド品よりも自分が本当に気に入るものを探すほうが好きだったりするかもしれません。

 自分の心を見つめ、「自分が本当に大切にしたいものはなにか?」を考えてみると、苦しい嫉妬の感情がじつは「錯覚」だったことに気がつけるでしょう。