仕事を休んだ先に
新しい世界が見える

 振り返ってみると、コロナはいまや五類となりましたが、コロナが大流行した数年は、日本のみならず世界が“強制休憩”の時間だったとも言えなくはありません。

 かくいう私もこの時期、落語の仕事は激減したものの、休んだ結果いろんな本も読めましたし、書く仕事が増え、耳から入る落語だけではなく、読んでも響く落語という新たなアプローチも獲得したような手応えを覚えました(さらに今では、たくさんの本を書くに至っています)。

書影『落語を知ったら、悩みが消えた』『落語を知ったら、悩みが消えた』(三笠書房)
立川談慶 著

 物事は決して、時間を投下すればするほど成果が得られるような正比例の直線を描きません。

 この落語で「人々を怖がらせるお菊さんにも、休息が必要なんだよな」と感じたら、まずは談志の言葉「疲れたら寝よう」を実践してみてはいかがでしょうか。

 起きたときのすっきり感は、仕事に対するモチベーションをさらに高めるはずです。寝るということは、「課題は明日に任せる」という姿勢にもつながります。

 大丈夫、たっぷり睡眠を取った明日のあなたが問題を解決してくれますよ。