【整体プロが指南】「熟睡できる人」と「熟睡できない人」の決定的な違いとは？

「自力整体」とは、整体プロの技法を自分におこなう人気メソッドです。現在1万5000人が実践中。「久しぶりにぐっすり眠れた！」「10年間苦しんできた慢性痛から解放された！」「健康的にダイエットできた！」と絶賛の声が続々。「3分以内でできる悩み解決ワーク」を集めた著書『すぐできる自力整体』も好評。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。今回は『すぐできる自力整体』から、熟睡できる自力整体をお届けします。
監修：矢上 裕　矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
（写真／榊智朗　構成／依田則子）

自力整体で「睡眠の悩み」は解決できる

「眠りが浅く、朝、起きると寝た気がしない……」
「深夜や早朝、何度も目覚めてしまう……」
「更年期になり、眠りが浅くなった……」

こんな睡眠の悩みに役に立つのが「自力整体」。多くの生徒さんから「睡眠の質が格段にアップして驚きました」という感想をいただきます。
痛みやコリの改善目的ではじめられた方たちも「熟睡できるのが何よりうれしい！」と口を揃えておっしゃいます。

自力整体を夜おこなえば、「え、もう朝？」と感じるほど、朝の目覚めはスッキリ。
私もレッスンのある夜はより深く熟睡できて、目覚まし時計のお世話にならず、シャキッと目覚めることができるのです。

そもそも「熟睡できる人」と「熟睡できない人」は何が違うのでしょうか？
その違いがわかれば、より質の高い睡眠が得られます。
まず、「熟睡できない人」の特徴からみていきましょう。

「熟睡できない人」の2つの特徴

1　日中の活動量が少ない
2　一日中、家にいることが多い

家やオフィスで座りっぱなし、うっすら汗をかくほど動かない、家にいる時間が長く、外出がおっくう、など圧倒的に活動量が少ない方は、熟睡というご褒美は得られません。
眠りが浅く、頭も体もスッキリしないため気力も低下。より外出がおっくうになり、負のスパイラルに陥るパターンです。

「熟睡できる人」の4つの特徴

一方、熟睡できる人は、以下の4つを実践しています。

1　日中の活動量が多い
2　太陽光を浴びている
3　人とのふれあいを大切にしている
4　腸内環境を整える食生活

この4つは、熟睡につながるホルモンが多く分泌される生活です。

熟睡は働き者のご褒美

熟睡できる人の特徴は、夜、眠気を誘うホルモン「メラトニン」が多く分泌されています。
メラトニンは、覚醒と睡眠のリズム・ホルモン分泌のリズム・季節のリズムといった概日リズム（サーカディアンリズム）を調整するはたらきがあります。

熟睡できない人は、このメラトニンが不足している可能性があります。

メラトニンの材料となるのが、日中分泌されるホルモン「セロトニン」。幸せホルモンとしても知られ、気分に安定感を与えてくれます。
このセロトニンは、夜になるとメラトニンに変わるといわれています。

日中よく動く、よく働く、うっすら汗をかく、太陽光を浴びる、人とふれあう、腸内環境を整える。しっかり活動して、昼のうちにセロトニンを多く分泌させる生活が肝要です。

「熟睡は働き者のご褒美」と言われているように、日中、積極的に活動することが熟睡の秘訣なのです。

さらに、寝る前に自力整体で体をゆるめると、より質の高い睡眠を得ることができます（※ワークは後半で紹介）。

ちなみに「4　腸内環境を整える食生活」がセロトニン分泌にいいのは、セロトニンの多くは腸で生成されるから。おすすめは発酵食品、海藻、水溶性食物繊維などの食材です。

次ページで、眠りの質を高める自力整体「30秒呼吸法」のワークを紹介しましょう。