結婚しなくても子どもを産める
制度にして出生率を上げるべし

 将来の人口を計算する数式において、結果を左右するのは、次のような因子である。

・男女年齢別人口
・合計特殊出生率(ひとりの女性が一生のあいだに出産する子どもの数。以下特殊出生率)
・出生性比(男性が5%多い)
・男女死亡率

 この中で大きく変わりうる数字は、特殊出生率である。逆に言うと出生率を上げない限り、日本人は3000年には絶滅することになる。人口維持に必要な特殊出生率(人口置換出生率)は、2.06である(図2-4)。この数字に達するのは非常に困難である。

 これまでの出生率を見ると、1974年までは2.0以上であったが、その後は減少し続け、2022年にはついに1.26まで下がった。ちなみに、中国は1.16(2021年)、韓国は0.78(2022年)と日本よりもはるかに低い。韓国の人口が日本の半分であることを考えると、韓国は日本よりも先に消滅するであろう。

図表4:人口1億人を維持するには出生率2.06が必要同書より転載
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