「ごめんなさい」のひと言は
あなたを助ける大切なフレーズ

 自分は悪くないという思いにとらわれると、違う視点をもちにくいことはASDの人によくみられます。こういうタイプの人に知っておいてもらいたいのは、「ごめんなさい」のひと言があれば許されることがたくさんあるということです。すぐに謝ればトラブルは収まるのに、それがないから周囲の目がどんどん厳しくなる。「ごめんなさい」は、生きづらさを抱えているあなたを助けてくれる大切なフレーズなのです。

 裁判では、相当にひどいことをした人でも、「改悛の情がある」(反省を態度で示している)と刑期が短くなることもあります。謝罪にはそういう力があるのです。特に日本は、謝った人にはわりあい寛容な社会です。謝ればすべてが解決するわけではありませんが、必要なときにきちんと謝ることの大切さを知っておくと役立つ場面が多いです。