動かなくなった米国製ドローン(無人機)が散乱するウクライナの戦場の上空で、米カリフォルニア州のスタートアップ企業シールドAIが重要な勝利を収めた。シールドAIは8月、同社製品が熾烈(しれつ)な電子戦に耐え得ることを実証した。そのような西側企業は数少なく、ウクライナ各地でドローンが墜落させられている。ウクライナはこれまで国内製ドローンを優先的に使用してきたが、シールドAI製を数百台購入することを決めた。同社の成功は、活気のない米ドローン産業にとって明るい話題だ。米メーカーは「実戦で鍛えられた」という称号を手にするため、ドローン数百機をウクライナに送り込んだ。だが成果を上げたものはほとんどない。ウクライナからの大量受注でシールドAIは売上高が2倍以上に増える見通しで、新世代の軍事技術スタートアップ企業では数少ない勝ち組となる可能性がある。この分野には、ハイテク兵器開発を独立採算の事業に育てるのに苦戦している企業が多い。