ファンを2つに分割することについて説明しておきましょう。ジャニーズ事務所に関しては、当時事務所を離反して活動するアイドルグループが続出しており、それに伴ってファンも分裂を始めていたようです。

 ファン1は、ジャニーズ事務所という存在にロイヤリティを感じており、主に同事務所に所属しているアイドルを応援していたグループです。

 ファン2及び3は、かつてジャニーズ事務所に所属していたけれど、当時すでに離反していたアイドルも含めて応援しているグループであり、アイドル自体に愛着はあるものの、事務所と一定の距離があるグループだと考えられます(全てデータ取得時の話)。

ジャニーズ事務所の公式コメント後に
熱烈ファンは事務所を擁護し始めた

 ジャニーズ性加害問題に最初に反応したのはファン以外のユーザ(特に政治問題に関心があるユーザ)及びファン2、3でした(図表4-5)。

 図表4-5のとおり、ユーザグループごとにエコーチェンバー(編集部注/閉じたコミュニティの同意見ばかりの環境に身を置くと、意見が過激化・固定化される現象)が起こっており、特にカウアン・オカモト氏の会見の後は、彼らのタイムラインにはジャニーズ問題が多く表示されたことでしょう。

図表2:各ユーザグループの投稿量の推移(量及び割合)同書より転載
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