そんなことが全米中で起きたら、当然、外食産業は打撃を受けるでしょう。そのため、飲酒運転に関しては正常な運転ができるレベルなら多少は飲んでもいいというのが、効率重視のアメリカ人が導き出した結論なのです。

 もちろん、正常に運転できないレベルまで飲んでしまった人は容赦なく逮捕され、免停処分、多額の罰金や禁固刑などかなりのペナルティを科されることになります。

アメリカの交通違反者はその場で
罰金をキャッシュレス決済

 自動車の物損事故が起きた時の対応も、アメリカと日本では異なります。アメリカで物損事故を起こした場合、警察を呼ぶことはまずありません。

 どうするかというと、写真を撮っておいて、保険会社に連絡して処理をしてもらうのです。事故証明というものは必要ありません。

 そのため、基本的に警察官も現場検証をすることがなく、事故渋滞というものも発生しません。これは車社会のアメリカを効率よく維持するための工夫です。

 また、交通違反に対する対応も日米ではかなり違いがあります。

 日本では、交通違反を起こして警察官に取り締まられるとその場で切符が切られ、 いついつまでに所定の罰金を支払うようにと言われます。そのせいで、罰金の取りはぐれや、罰金の延滞による違反者の逮捕などが近年話題になっています。