日本人の平均転職回数は、労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査によれば、男性2.89社、女性3.03社となっているようです。一方、アメリカ人の転職回数は7~8回くらいです。日本人のおよそ2倍程度、アメリカ人は転職をしていることになります。

 これはひとえに、アメリカの企業が「人材の流動性」と「効率」を重視し、結果の出せない人間にそのポジションから退いてもらって、常に適材適所を追求し続けているからこそですし、また、アメリカでは企業の業績が低迷した時に合法的にリストラ(指名解雇)を行うことができるからです。

日本人の自殺原因の半分は仕事の悩み
転職が当たり前になれば死者は減る?

 転職を恐れることはありません。むしろ、あなたが伸び盛りの時期に典型的な日本企業に踏みとどまり、完全成果主義とは真逆の価値基準の中に居続けてしまうと、周囲の人々と同じように自己研鑽を怠ることとなり、「結果を出せなくてもこのまま会社にいれば給料をもらえるから」と消極的な人生を生きることになります。

 これまではそれでも良かったかもしれませんが、今後、日本企業の体質が外資寄りに変わっていった場合、気づいた時にはあなただけが古い価値観にしがみついていたなどということになってしまうかもしれません。