内容のポイントは?【和訳解説】

 さて、このジョークの流れを簡単に訳してみる。

「白人は自分の生活がどれだけカネがかかるかを話すことで間接的に自慢する」
このせりふは、大都市郊外の、芝生がこぎれいな家の立ち並ぶ街に住んでいるミドル~アッパーミドルクラスの白人の母親が言いそうなステレオタイプ的な自慢だ。これに対し「あるある」と観客は笑う。

「黒人はモノを気前よく買い、金額をそのまま言うストレートな自慢をする」
おカネが手に入ると黒人は衣服や車、ジュエリーなどに気前よくパッパッと使ってしまうというステレオタイプがある。これにも「あるある!」と観客はさらに笑う。

 そこへジミーが、「アジア人は真逆だ」と言い出すので観客は不意を突かれる。「どれだけカネを使わずにすませたか」。節約が自慢だとのパンチラインで決める。

 白人と黒人の「あるある」ステレオタイプで皆をのせておいて、アジア人ではひねりの効いた、「確かに!」と思わせるステレオタイプを打ち出すことで大きな笑いをとっている。(アメリカでは‘中国人、韓国人、日本人は「アジア人(Asian)」とひとくくりにされることが多いが、ここで言うアジア人は中国系と考えておけばいいだろう。)

 どうだろう、笑えただろうか?「しょせん海外の話。自分にはピンとこない」と感じた人も多いかもしれない。ならば、冒頭の話に戻ろう。ゴミ出しの苦手なB国の人たちと日本人の件だ。