「せっかくシーシャを吸うなら推しが作ったのを吸いたいなって。キャストは接客するだけで、シーシャを作っているのはオッサンという店もありますが(笑)。シーシャバーは基本的に煙を吸ってるから、あんまり会話はいらない。キャストは楽だと思いますよ。私はのんびりと動く推しを見て癒やされてます」
いろいろなフレーバーを混ぜ、絶妙な調整が必要なシーシャは作り手の技術で味が左右される創作料理のようなものだ。滞在時間2時間で3500円前後が平均的な利用料金のため、仕入れ代などを考えると、シーシャバーで儲けるのはなかなかに難しい。だからこそ、「推しの店員」目当てで通う客を捕まえることが利益につながるのだ。
客はラブホ代わりに利用!?
個室でキャストとイチャつける店
コンセプトシーシャはまだまともなほうで、さらにいかがわしい方法で客を集める店もあるという。シーシャバー事情に詳しいリクト(仮名・22)が言う。
「たまにヤバい店は聞きますよ。個室にソファーやベッドが置いてある店とか。客はラブホ代わりにシーシャバーを利用し、シーシャを吸いながらイチャつくんです。『チェキ』がある店はけっこうキワどいことやってるケースが多いですね」
コンカフェには、「チェキ」と呼ばれるキャストが客と記念撮影をするサービスがあるが、コンセプトシーシャにもこのシステムは引き継がれている。チェキは1枚500~2000円。これを積んだ客に対し、裏でシーシャや撮影以外のサービスを提供する店もあるようだ。
「女の子の客が、目当ての男性キャストにチェキを積んで、連絡先交換してもらって店以外でデートするというのはよくありますね。枕営業している子がいるなんて噂もありますよ。チェキの売り上げの半分くらいがキャストに入るので、正直、オイシいんですよ。そういうことしないと、客が集められないという事情もある。真面目なシーシャバーからすると、そういう店が増えるのは迷惑ですね」(同前)
シーシャ愛好家の1人である筆者からすれば、下半身ではなくフレーバーで勝負してほしいものである。