韓国での「出稼ぎ売春」摘発、安くて貧しい国・ニッポンの女性たちを待ち受ける過酷な未来写真はイメージです Photo:PIXTA

韓国で日本人が「出稼ぎ売春」、低賃金より問題なのは……

 今、テレビでは盛んに「外国人観光客が称賛する日本人の○○」とか「世界が認めた日本の○○」という、“日本スゴイ”コンテンツが流れている。しかし、あと数年もしたら「日本の出稼ぎ売春に世界が困惑」なんて不名誉なニュースがあふれているかもしれない……。

 アメリカ、オーストラリア当局などが頭を悩ます、日本人女性の「出稼ぎ売春問題」が、ついにお隣・韓国でも発覚したのである。

 5月11日、韓国で日本人女性の組織売春が摘発された。売春をあっせんしていたサイトはその名もズバリ、「列島の少女たち」。サイトには、セーラー服姿の少女たちの萌え系イラストがイメージ画像として並んでいた。このグループで逮捕されたのは、韓国人の経営者ら4人と20歳代の日本人女性3人だが、ほかにも10人以上の日本人女性が売春をしたとみて現地警察が行方を追っているという。

 ……というニュースを聞いても「日本をおとしめるための反日フェイクニュースだ」とかなんとか言って、現実を直視できない人もいるだろう。日本人は韓国と複雑な歴史問題があるため、なにかとこの国を「下」に見る人が多いからだ。日本で韓国の売春組織が摘発されたという話ならいざ知らず、その「逆」などとても受け入れられないのである。

 ただ、現実は厳しい。いくら目を背けても今や我々は、韓国から「下」に見られるところまで転落している。それは、この事件を報じた韓国メディアからも読み取れる。

《日本人女性が韓国に来て売春行為をすることは、最近の韓日の所得や為替レートと関連があるとみられる。日本の大卒新入社員の月給は22万円(約193万ウォン)で、韓国の最低賃金(206万ウォン)より少ない》(朝鮮日報日本語版、5月11日

 では、なぜ韓国の最低賃金はここまで高くなったのか。世界各国の政府や自治体が当たり前にやっている「物価上昇に伴って最低賃金を段階的に引き上げていく」ということをやっただけなのだ。