もう一つは破砕です。細かく刻んだりミキサーなどにかけたり、すりおろしたりすることで細胞壁を壊せます。生で食べる場合も、キャベツの千切りや玉ねぎのスライスのように細かく刻んで食べるようにすれば、野菜の栄養素をより効率よく摂取できます。

 食材を細かくきざんだチョップドサラダにすることもおすすめです。すりおろした人参やたまねぎなどでドレッシングを手づくりしてもいいでしょう。

 そして、野菜を食べるときはよくかむことが大切です。よくかむと細胞壁の一部が壊れて栄養素を摂取しやすくなります。なにより、よくかむことでお腹がいっぱいになりやすく、食べすぎ防止にもつながります。

ドレッシングは「かける」ではなく
「あえる」くらいで

 もう一つ、注意してほしいのがドレッシングをかける「量」です。サラダを食べ終わったとき、お皿の底にドレッシングがたっぷり残っていることがありませんか?

 そんなときは、ドレッシングをムダに使っているだけでなく、エネルギーや脂質、食塩をとりすぎている可能性もあるので注意しましょう。

 ここで、ドレッシング15g(約大さじ1)のエネルギー、脂質、食塩相当量をチェックしてみます。

・フレンチドレッシング
エネルギー49kcal 脂質4.7g 食塩相当量0.9g
・サウザンドレッシング
エネルギー59kcal 脂質5.9g 食塩相当量0.5g
・和風ドレッシング
エネルギー27kcal 脂質2.2g 食塩相当量0.5g
・ごまドレッシング
エネルギー60kcal 脂質5.7g 食塩相当量0.7g

 エネルギー、脂質、食塩相当量が案外多いことに驚いた人もいるのではないでしょうか。サラダの量にもよりますが、ドレッシングの1回の使用量は大さじ1を目安にしましょう。市販のサラダに添付されている小袋入りのドレッシングは、大さじ1より多いものもあるので注意してください。

 またドレッシングをサラダにかけるとドレッシングが全体にいきわたらず、つい多く使ってしまいがちです。

 でも、あからじめドレッシングを野菜とあえておくことでドレッシングが全体にいきわたり、使いすぎを防げるうえに少ない量でも風味を感じやすくなります。あえるというひと手間は増えますが、ぜひ実践してみてください。