ある女性活動家は、匿名で引用してほしいと念を押した上で「共産党政権には自分たちの安全に対する自信が極度に欠けており、自分たちと異なるいかなるものも警戒する」と指摘し、「男女平等は共産党のイデオロギーとも一致するはずだが、彼らはそう考えていない」と続ける。ちなみに中国当局は「女権」「女性の権利」といった言葉は使わず、「男女平等」という用語を好む。
社会の不安定要素として危険視
MeToo運動への強まる圧力
習政権は「党の話を聞き、党とともに歩み、党に感謝する」というスローガンを掲げ、あらゆる面での党との完全な一致を求めるが、当然ながら女権主義と党の不一致は小さくない。
李麦子氏(編集部注/2015年の国際女性デーの前夜、公共交通機関でのセクハラへの抗議活動を計画したとして、ほか4人の女性活動家とともに警察に拘束された)は「私たち女権主義者は、国をよりよくするためにたゆまぬ努力を続けなければならない。そうした意味では愛国主義者であるが、政府がやることすべてに無条件に拍手を送る類いではない」と訴える。