〈我々は日本をノルウェー、アイスランド、デンマークとともに違法な商業捕鯨を続ける海賊国家と見なしている。日本の商業捕鯨は、国際法や条約の露骨な無視に過ぎない。いまもクジラやイルカを救うために、アイスランド、ノルウェー、デンマーク、日本の捕鯨を止めるためのキャンペーンは続けている〉

 ノルウェー、アイスランドは、日本と同じく自国の排他的経済水域(EEZ)内で商業捕鯨を続ける国である。デンマークの捕鯨とは、フェロー諸島で伝統的に続くイルカの追い込み漁だと思われる。現在もキャンペーンを続けているというが、具体的な内容についての言及はなかった。

反捕鯨団体シーシェパードの船になぜ「日本人女性」が乗っていたのか?手記で明かした真意とは同書より転載

南極海での捕鯨をしないなら
彼らは実力行使をしない

 次の質問は、なぜ再開された令和の商業捕鯨に抗議しないのか。そして、抗議活動をやめた理由である。

〈調査船団には、日本政府のバックアップがついている。衛星監視システムが我々を監視し、自力では調査船団を捕捉できなくなった。我々が何百万ドル費やしても、何ヵ月かけても、調査船団に遭遇できなければ意味がない。また日本は我々に対抗するために新しい反テロ法を可決した〉