相手が話す割合を「8」に、
自分が話す割合を「2」にしてみる

著者:松澤萬紀(まつざわまき)  幼少期よりCA(客室乗務員)に憧れ、8回目の試験で念願のCAに合格。ANA(全日空)のCAとして12年間勤務する。トータルフライトタイムは 8585.8時間(地球370周分)。ANA退社後は、マナー講師、CS(顧客満足度)向上コンサルタントとして活動。年間登壇回数は 200回以上。総受講者数は、2万人以上。リピート率は97%に達している。また、読売テレビ「ミヤネ屋」への出演、毎日新聞にも掲載されるなど、メディアでも活躍中。
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 また、「自分が聴いている」と思っていても、相手が話しはじめるやいなや、すぐに自分の話に持っていってしまう人がいます。

 私の知人のOさんは、私が「話したいことがあるのですが……」と声をかけると、私の話をちょっと聴くやいなや、「あぁ、○○○のことでしょ。僕が思うにはね…」とひとりで話をはじめます。

 私はたびたび、「話したいこと」が話せなかったことがあり、やがて、私の話をまったく聴いてくれないOさんとは、会話をするのが億劫になってしまいました。

 私は、「『聴く』とは、愛の行為」だと思っています。なぜならば、「聴く」という行為には「忍耐」が必要で、自分に「余裕」がないとできないからです。

 話し手は、「自分の話をただ聴いてくれる人」に信頼を寄せます。たとえ問題は解決しなくても、聴いてもらえるだけで、人の心はとても軽くなるからです。

 会話をするときは、相手の話を止めたり、割り込んだり、話の腰を折らない心配りがとても大切です。

 ひとつの目安として、相手が話す(こちらが聴く)割合を「8」に、そして自分が話す割合を「2」にしてみると、相手の気持ちを開くことができます。ですから「8:2」の割合を意識して、聴き役に徹するようにしましょう。

 その先に、きっと信頼に満ちた「人間関係」が待っているはずです。

(※次回の「第8回の記事」は、5月9日(木)の掲載となります)


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