納得した様子の高橋くんに「そうそう」と言うと、博士は一言添えました。
博士:「だから大人になると、向上も堕落もその人の自由になるんだよね」
POINT(2)部活や受験勉強が続けられるのは、「強制力」があるから
POINT(3)自ら始める筋トレや勉強は、サボっても怒られないので挫折しやすい
目標を下げると成功率UP!
すぐ達成できる目標は続きやすい
博士:「ということで習慣化ってのはだいたい失敗するんだけど、中にはそれをちゃんと続けられる人もいるわけです。そこで僕は考えた。『続く人』と『続かない人』は何が違うのか。それがわかれば、習慣化成功率を上げられるからね」
高橋くん:「なるほど。そいつはなかなかいい視点ですね」
高橋くんは、なぜか偉そうに言いました。
博士:「そうでしょ。それで、いろいろと分析をしたんだ。『目標に具体的な数字があるほうがいいか』とか『運動や勉強みたいな、習慣化する内容で差はつくか』とかね」
博士:「それは……」
高橋くん:「ごくり……」
博士:「目標の達成にかかる時間だよ。すぐ達成できる目標は続きやすい」
高橋くん:「……まあそりゃ、低い目標のほうが続きますよね」
期待して聞いたのにすごく当たり前の話で、高橋くんはがっかりです。
しかし博士はその反応を予想していたように、落ち着いて続けました。
博士:「『低い目標のほうが続く』のは当たり前なんだけど、それがどれだけ大きく成功率を左右するかが重要なんだよね」
PCでグラフを開きます。
高橋くん:「へえ。たしかにけっこう差が開くんですね」